彼は夢を見ている。

天を覆うかの如き壁。

右を見ても、左を見ても、上を見ても、壁、壁、壁。

雷撃が落ちる。

巨大な壁が砕ける。

そして、天使が空を飛ぶ。

天使は、彼の幼なじみだ。

光の輪を冠、輝く翼を羽ばたかせ、彼女は舞い散る瓦礫の中を飛翔する。

雄々しく、そして神々しく。

彼はそんな夢を見ていた。

やがて、彼は目覚める。

記憶は曖昧だ。

額を抑え、考える。

あれは、単なる夢なのだろうか?

これから起こるであろう未来なのだろうか?

それとも、かつて起きた過去なのであろうか?

わからない。

わからない。