あとがき






僕の周囲には少ないながらも『自分のことが嫌い』という人がいます。
僕はそれを聞く度に『何故だろう?』と思うのです。
自分自身ほど、自分の思い通りに動く人間はいないのでは?
嫌いならば、好きになれる自分になればいいのに、と。
都合のいい話ではありますけどね。
それ以外に方法はないんじゃないでしょうか。
だってほら、言うじゃないですか。
『環境は自分が作る物』、と。
まあ、僕なりの答えは作中で語っているので、ここまで。

さて、この度は拙作『改造人間 ─ コードネーム エクスカリバー ─』をお読みいただき、まことにありがとうございます。
作者の仙戯です。
簡略して『改造人間』、如何だったでしょうか?
この物語の登場人物達は、先述の、誰よりも思い通りに動く『自分』を持っていません。
嫌いに、または好きになる『自分』を持っていないのです。
なにせ、『自分』が誰なのか解らないのですから。

今回、自分にしてはかなり硬い、そして苦い話を書いたなぁ、と思っています。
前作『刹那の雪』を読まれた方は驚かれたかもしれませんね。
かなり毛色が違いますから。
だけどまあ、これもまた僕の一面、と言うことで。
実は結構、こういう話を書くのが好きだったりします。
別段、こっちの方が得意、と言うわけでもないんですけどね。
少なくとも、こっちの話は【深い】です。
ただ、同時に『読者側の力量』を求めてしまうんですよね。
この『改造人間』のネットでの掲載は、ある意味博打のような物です。
一言『つまらなかった』と言われてもしょうがない、と思っています。
自分でも思いますよ。これはただ【単に読むだけ】じゃ、ひどくつまらない物だなー、と。
娯楽ではないです。
しかし、最近はネットでも小説が増えてきて、読者の方々の目も大分肥えられているかもしれないと考え、掲載に至りました。
信頼しても良いですよね?
僕が皆さんに望んでいること。
それを皆さんが行うこと、信じています。

って、そんなつもりはなかったんですが、何だか偉そうですね。
気にしないでくださいね。何だか変なことを書いているからって無理に考え込んだりするのは、ちょっと違う気がするので。
『自然体』が一番いいと思います。
『つまらない』と感じるのも自然ですし、それ以外のことを感じるのもまた、自然かと。

ちなみにこの作品、初めてしっかりとプロットを立てて書きました。
ええ、生まれて初めてです。
おかげで書くのも楽でしたし、矛盾しているところもなかった(はず)です。
ただ、あまり楽しむことが出来ませんでしたね。
最初から最後まで解っちゃっているので、ずっと『作業』をしているような気分でした。
次回は『刹那の雪』のように、行き当たり張ったりで必死に頭を回転させてつじつまを合わせながら書きたいなぁ、と思います。
書き手としてはその方が楽しいので。

そんなわけで、真士と七海の話はこれで終わりです。
続きはありません、多分。
書こうと思えば書けるのですが、それは野暮というものでしょう?
でも、もしかすると脇役で出てくるかも……?

さて。
それでは、最後にお聞きします。





あなたは自分のことを嫌いと言えますか……?







追伸

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自分で読み返しながら、「一番『自分らしかった』のは一体誰だろう?」と未だに考えている仙戯でした。



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